スマホは家庭ゴミで捨てられる?自治体が指定する処分方法について

スマホは次々と新機種が登場すれば買い替えたくなったり、壊れて買い替えざるを得ないことも多いものです。そのたびに使わなくなったスマホが増えてしまいますが、処分方法がよくわからなくて困っている人は多いのではないでしょうか。ここでは、自治体で定められている一般的なスマホの処分方法と、それ以外の方法についても紹介します。

スマホは可燃ゴミや不燃ゴミで捨てられる?

まず、スマホが可燃ゴミあるいは不燃ゴミで捨てられるかどうかですが、これは不可能です。なぜかというと、スマホの内部にリチウムイオン電池が入っているためです。スマホだけでなく、デジタルカメラやデジタルビデオ、ノートパソコンなど、充電して利用できる携帯可能な電子機器の大半には、このリチウムイオン電池が使われており、スマホと同様に可燃ゴミや不燃ゴミで捨てることはできません。

なぜリチウムイオン電池を可燃ゴミや不燃ゴミで捨てることができないかというと、火災が起きるリスクが高いためです。リチウムイオン電池の特徴として、エネルギー密度が高い、常用領域と危険領域が接近している、電解液に可燃性の有機溶媒が使われている、などがあります。これらの特徴により、過充電や高温のような条件にさらされると、突然発熱したり発火したりして火災が起こる危険が大きいのです。

実際に、可燃ゴミや不燃ゴミに紛れ込んだリチウムイオン電池が原因で、ゴミ収集や運搬中などの処分の過程の中で火災を起こしてしまうケースが起きています。

自治体によるスマホの回収方法

平成25年4月1日、環境省により「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律(小型家電リサイクル法)」が施行されました。これはデジタルカメラやゲーム機などの小型電子機器が使用済みとなったときに、内部に含まれている金属などの有用なものを再度資源として利用するために定められた法律です。これによって、各自治体が使用済みの小型家電の回収ボックスを各所に設置するようになりました。この小型家電にはスマホや携帯電話、PHSも含まれています。

設置されている箇所は、各地の区役所や総合スーパー、電気店などです。それぞれの自治体のホームページを見ると、自宅の近所ではどこに設置されているかを確認することができます。

回収ボックスにスマホを入れるときの注意点

不要になったスマホは回収ボックスに入れてしまえば安心、というわけではありません。回収ボックスにスマホを入れに行く前に注意したいポイントについて解説します。

設置場所の営業時間を確認する

回収ボックスの設置場所を自治体のホームページで確認したまではいいものの、いつなら施設が開いているのかまでは確認し損ねることがあります。スーパーやホームセンターのような商業施設であれば平日・休日ともに比較的遅い時間まで営業している可能性が高いので問題ありません。ただし、役所に行く場合は開庁時間が短く、さらに平日しか開いていないことが多いでしょう。特に、平日の昼間は、仕事をしている人の場合は時間的にタイミングが合わないかもしれません。

スマホを初期化する

小型家電回収ボックスは、回収物が盗難にあって悪用されないように厳重に管理されています。しかし、不用品として使用済みのスマホを処分するときは、スマホに入っているデータを悪用されるリスクに備えて、必ずスマホを初期化してデータを消してからにしましょう。必要なデータは必ずバックアップを取り、SIMカードやSDカードなどは取り外します。必要があればSIMカードは携帯キャリアに返却するようにしましょう。

SIMカードを返却する必要がない場合には、そのまま捨てると内部に残っている電話番号などの情報が悪用される危険があります。他人に悪用されるのを防ぐために、ハサミを入れて読み取り不可能な状態にしてから処分しましょう。

小型家電回収ボックスを活用するメリット・デメリット

スマホを処分したいときに、小型家電回収ボックスを活用する際のメリットとデメリットについて紹介します。

メリット

小型家電回収ボックスは、有用物の再資源化のために各自治体が設置しているものなので、基本的に無料で利用できるのがメリットです。自治体の回収なのでスマホの処分方法としても理想的ですし、盗難被害に遭ってしまうことを除けば、安心して処分してもらうことができます。また、近所に回収ボックスがある場合には、すぐに投函しに行けるのも便利なところです。

デメリット

回収ボックスに集められたスマホなどの小型家電は、最終的に業者の手によって解体・分別処理されることになります。しかし、その段階に行き着くまでに盗難などが絶対に起こらないとはいえません。回収ボックスに投函するだけなので簡単に処分できるのはいかにもなメリットですが、逆にいえば誰が投函したなどの記録が残るわけではありません。回収ボックスに入っていた小型家電をすべて業者が処理したかどうかを後から確認することができないのです。

スマホは初期化をしていても、物理的に端末が壊れていなければデータが復元されてしまう可能性はゼロではありません。このように、業者によって確実に処分されるまでは、可能性は低いとはいえ情報が漏洩してしまうリスクが残ってしまうのがデメリットです。

情報漏洩を防ぎたい!自治体以外でスマホを処分する方法

回収ボックスでの処分に情報漏洩のリスクがわずかにでもあるのなら、もっと確実な処分方法が知りたくなるのではないでしょうか。ここでは、自治体以外の処分方法を紹介します。

キャリアショップで引き取ってもらう

スマホの処分方法として安心なのは、キャリアショップで引き取ってもらうという方法です。スマホの購入元ではなくても、別のキャリアのどのブランドやメーカーのスマホでも、大手のキャリアショップなら無償で全てのスマホを回収してくれます。ドコモショップではスマホ本体だけでなく、ACアダプタなどのアクセサリも処分してくれますし、希望すれば目の前でケータイパンチ(携帯電話破砕機)を使ってスマホに穴を開ける粉砕処理までしてもらうことが可能です。

auショップやソフトバンクショップでも同様にすべてのスマホやアクセサリを無償で回収し、処分してくれます。auショップではデータのリセットを代わりにしてくれるサービスも行なっています。ただし、ケータイパンチを使ってスマホを粉砕処理してくれるのはどのキャリアショップでも同様ですが、依頼者の目の前で処理してくれるのはドコモショップだけです。自分の目でスマホが破壊されるのを確認したい人は、ドコモショップで依頼しましょう。

スマホ処分の専門業者を利用する

キャリアショップで引き取ってもらうほかに、スマホ処分の専門業者に処分してもらうという方法があります。スマホの廃棄処分や完全データ消去を専門に行っている業者ですから少し料金はかかりますが、情報漏洩のリスクもなく、目の前でスマホを物理破壊してもらえるので大きな安心感があります。

そんなスマホ処分の専門業者の1つであるスマホシュレッダーZAURUSでは、1台980円という料金でスマホの処分を請け負っています。スマホを依頼者の目の前でデータ復元が不可能な大きさまでシュレッダー破砕し、その様子を写真や動画に撮影することも可能です。その後データ消去証明書を発行してもらえ、入店から精算して終了するまで最短15分という素早さでスマホの処分が完了します。

ちょっとした手間や料金よりも、安心で確実なスマホの処分方法を求めている人には、専門業者に依頼するのが何よりおすすめです。

スマホを処分するときはデータを完全に削除しよう

スマホ処分のもっとも一般的で手軽な方法は、各自治体の設置している小型家電回収ボックスに投函することです。ただし、盗難や情報漏洩のリスクに備えてスマホのデータを完全に削除する必要があります。それでもデータ復元されるリスクが気になり、安全に確実にスマホを処分したい場合は、スマホ処分の専門業者・ZAURUSに問い合わせてみましょう。