私たちの生活にとって欠かせないものになっているスマホ。ただ、何気なく使っているスマホには、希少価値の高いレアメタルが数多く使われています。レアメタルは貴重な資源であり、有効に活用することが大切です。そこで、この記事ではそもそもレアメタルとは何か、また宝の山であるスマホを無駄にしないための処分方法について紹介します。
レアメタルとは何か
身の回りの製品には、数多くの金属が使われています。金属にはいくつかの種類があり、「ベースメタル」「貴金属」「レアメタル」の3つに大きく分けられます。ベースメタルは、生産量および使用量が多い金属です。幅広い製品の原材料として活用されています。具体的には、鉄・銅・亜鉛、鉛・アルミニウムなどが該当します。貴金属は産出量が少ない、貴重な資源です。酸やアルカリに強く、空気中で酸化しにくいことが特徴です。この特徴から、化合物が作られにくい金属として知られています。主に金・銀・プラチナ、パラジウム・ロジウム・イリジウム、ルテニウム・オスミウムの8元素を指します。
レアメタルは地球上に存在するそもそもの量が限られている金属です。採掘が困難だったり、精錬にコストがかかりすぎたりするなどの理由から産出量も少なく、枯渇性資源とも呼ばれています。産業用の非鉄金属を指すことが多く、電子部品や永久磁石といったさまざまな製品に用いられ、重要な役割を担っています。レアメタルは現代社会を支えるための、重要かつ貴重な物質なのです。
スマホが宝の山と言われる理由
普段使っているスマホは、実は宝の山だといわれています。なぜ宝の山と呼ばれているのか、その理由について見ていきましょう。
内部にさまざまな資源が存在するため
スマホ・携帯電話・デジカメといった小型家電には鉄やアルミニウムなどのベースメタルをはじめ、貴金属である金やレアメタルなどの貴重な資源が使用されています。日本は自国で採掘できる金属の量が少なく、これらの製品内にある金属類は貴重なものなのです。なかでも、家電製品や精密機器の基板などには、枯渇性資源であるレアメタルが使われています。地球上に存在する量が少ない貴重なレアメタルが使われているスマホなどの家電製品は、まさに宝の山ともいえるものなのです。
特にスマホや携帯電話の液晶や小型電池に使われているレアメタルは貴重です。液晶に用いられているインジウムはすでに製品化されたもののなかに、世界全体の現有埋蔵量の約61%が眠っているといわれています。貴重資源が多く使われている製品は、まさに内部で宝が眠っているような状態といえるでしょう。
取り出せば資源として再活用できるため
スマホの内部には多種多様かつ貴重な金属が多く使われていることから、山に例えられています。また、使用されている内部の金属は取り出すことができれば、資源として再活用することが可能です。こうした貴重な資源の再活用という観点からも、スマホは宝が眠る山だとされているのです。日本はそもそも資源の量が少なく、ものによっては地中に埋まっている資源量よりも、製品内部に存在する資源量のほうが多い可能性もあります。こうした貴重な金属類が用いられている家電製品・精密機器などは「都市鉱山」とも呼ばれています。鉱山を採掘するように製品内部から資源を取り出して精錬できれば、再び活用することが可能です。金属が使われている機器は、掘り起こす前の宝が埋まった山ともいえるでしょう。
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使わなくなったスマホの放置は危険
スマホは定期的に買い替える人も多くみられます。その際、使用しなくなったスマホを放置しておくことは危険です。なぜスマホの放置は危険なのか、その理由について見ていきましょう。
個人情報の漏洩
スマホを買い替えたあと、もう使わなくなる端末でも「とりあえず手元に残しておこう」とそのまま自宅保管する人がたくさんいます。その際、スマホ内部の情報は残したままの状態で放置してしまいがちです。しかし、このようなスマホの放置は、個人情報の漏えいを招くリスクがあるのです。スマホの充電をしなければ「中身が確認できないから心配ない」と考える人も少なくありません。逆にいえば、そのスマホは充電さえ済めば中身を簡単に確認できる状態です。悪意のある人に目をつけられた場合、そのスマホ内部の情報を盗み見られてしまうおそれがあります。
それに、使用しなくなったスマホを引き出しなどにしまっておくと、毎日状態を確認することもなくなるでしょう。この場合、万が一スマホが盗まれた場合にも気付くのが遅れてしまうので注意が必要です。また、スマホは初期化したりゴミ箱を空にしたりするだけでは、完全にデータを消去することはできません。専用のソフトなどを使えば、あとでデータを復元して取り出すことができてしまいます。このような理由から、スマホは個人情報が漏えいしやすい傾向にあります。使用しないスマホを放置することは避け、データ削除を徹底するようにしましょう。
電池パックが発火
スマホに内蔵されているリチウムイオン電池は、小さいながらも大容量で高出力なものです。スマホを高温多湿の状態で保管したり、何らかの衝撃を加えたりした場合に、発火するおそれがあります。特に発火の原因となりやすいのが、使わないスマホを室内で保管している場合です。日当たりなどの要因で室内が高温になった場合、発火する可能性があるでしょう。さらに、スマホ内部に水が入ってしまい、発火するケースもみられます。大量の水に浸からなくても、結露などによって水分が侵入することもあるため注意しましょう。
それ以外にも、ほかのものと一緒にスマホを引き出しに詰め込んでいる場合にも気を付ける必要があります。長時間圧力がかかるとスマホ本体が変形し、電池に力が加わって発火してしまう原因になり得るのです。使用しないスマホの発火は見えない場所で起こるケースが多いため、保管には細心の注意を払いましょう。
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資源を取り出す前に確実な情報消去を
今やスマホは1人1台持つことが当たり前になりつつあり、多くの人にとって日常生活を送るうえで欠かせないツールとなっています。そのスマホ内には地球上に限られた量しかない、貴重なレアメタルや貴金属などが使われています。ですから、機種変更などで使わなくなったスマホはそのまま保管するのではなく、回収などに出し貴重な資源を有効活用することが大切です。現状として日本でのスマホ回収率は低く、とあるデータによると17%程度ともいわれています。この回収率を伸ばすことが、地球環境を守るためにも重要になるでしょう。
とはいえ、スマホ内部には数多くの個人情報があり、回収に出すことが不安という人も少なくありません。スマホを初期化したりゴミ箱を空にしたりしても、情報を取り出すことは可能です。情報漏えいのリスクを避けるためにも、回収の前に確実に情報を消去しておくことが重要になります。こうした情報漏えいのリスクを避け、安全にスマホを処分するための方法としておすすめなのが「スマホシュレッダーザウルス」の利用です。ザウルスではバッテリーを外してからスマホ端末を丸ごとシュレッダーにかけるという廃棄処分方法をおこなっています。
総務省が推奨している物理破壊によるデータ消去方法によって、個人情報漏えいを効果的に防ぐことが可能です。粉砕後はデータ消去証明書も発行されるため、安心して利用できます。資源を取り出す前に、物理破壊による確実な情報消去を行いましょう。
スマホ内のレアメタルを有効活用させよう
スマホにはレアメタルや貴金属といった希少価値の高い資源が多く使われています。使用しないスマホを回収に出さず眠らせておくのは、貴重な資源がもったいないのです。それに、スマホの放置は情報漏えいや発火などの原因にもなり得るため、注意する必要があります。限られた資源を有効活用するためにも、物理破壊で情報を消去したうえでスマホを回収に出しましょう。
スマホ処分ZAURUSは循環経済(サーキュラーエコノミー)を目指しています