私たちの生活にとって欠かせないものになっているスマホ。
スマートフォンは、毎日当たり前のように使う小さな電子機器ですが、内部には数十種類の金属が使われています。
何気なく使っているスマホの中には、産業上の価値が高い一方で産出量が限られ、供給不安や価格変動が起きやすく希少価値の高いレアメタルが多く含まれます。
レアメタルは貴重な資源であり、有効に活用することが大切です。
さらに近年は、レアメタルだけでなくレアアース(希土類元素)の話題も増えています。
EV(電気自動車)や風力発電、半導体、AIデータセンターなどの拡大により、重要鉱物(クリティカルミネラル)の需要が増え、レアアースの供給体制やリサイクルがニュースで取り上げられる機会も増加しています。
そこで、この記事では、そもそもレアメタルとは何か、どこに何が使われるのか、なぜリサイクルが重要なのか、スマホに含まれるレアメタル・レアアースの基本、そして、個人が今日からできる現実的な行動や、宝の山であるスマホを無駄にしないための処分方法まで、できるだけわかりやすく紹介します。
目次
- レアメタルとは何か?
- スマホはレアメタルの集合体|小さな端末に希少資源が詰まっている
- レアメタルとレアアースの違い|似ているようで別物
- スマホに含まれる金属|どこに何が使われる?
- なぜ今「スマホのレアメタル」が注目されるのか|背景は3つある
- レアアースがスマホに必要な理由|小型でもパワフルを支える素材
- スマホのレアメタル・レアアースを活用するために必要なこと
- 使わなくなったスマホの放置は危険
- レアメタル・レアアースをムダにしないための考え方|長く使うという選択
- スマホのレアメタルとレアアースで知っておきたい現実|回収量が未来を左右する
- よくある疑問|スマホのレアメタルとレアアースに関するQ&A
- 資源を取り出す前に確実な情報消去を
- 個人ができる行動|スマホを資源に戻すまでの現実的な流れ
- スマホのレアメタルとレアアースをどう活かすか
レアメタルとは何か?
身の回りの製品には、数多くの金属が使われています。金属にはいくつかの種類があり、「ベースメタル」「貴金属」「レアメタル」の3つに大きく分けられます。
ベースメタルは、生産量および使用量が多い金属です。幅広い製品の原材料として活用されています。具体的には、鉄・銅・亜鉛、鉛・アルミニウムなどが該当します。
貴金属は、産出量が少ない、貴重な資源です。酸やアルカリに強く、空気中で酸化しにくいことが特徴です。この特徴から、化合物が作られにくい金属として知られています。主に金・銀・プラチナ、パラジウム・ロジウム・イリジウム、ルテニウム・オスミウムの8元素を指します。
レアメタルは、地球上に存在するそもそもの量が限られている金属です。採掘が困難だったり、精錬にコストがかかりすぎたりするなどの理由から産出量も少なく、枯渇性資源とも呼ばれています。産業用の非鉄金属を指すことが多く、電子部品や永久磁石といったさまざまな製品に用いられ、重要な役割を担っています。
レアメタルは現代社会を支えるための、重要かつ貴重な物質なのです。
スマホはレアメタルの集合体|小さな端末に希少資源が詰まっている
普段使っているスマホは、実は宝の山だといわれています。なぜ宝の山と呼ばれているのか、その理由について見ていきましょう。
内部にさまざまな資源が存在するため
スマホ・携帯電話・デジカメといった小型家電には鉄やアルミニウムなどのベースメタルをはじめ、貴金属である金やレアメタルなどの貴重な資源が使用されています。日本は自国で採掘できる金属の量が少なく、これらの製品内にある金属類は貴重なものなのです。
なかでも、家電製品や精密機器の基板などには、枯渇性資源であるレアメタルが使われています。地球上に存在する量が少ない貴重なレアメタルが使われているスマホなどの家電製品は、まさに宝の山ともいえるものなのです。
特にスマホや携帯電話の液晶や小型電池に使われているレアメタルは貴重です。
液晶に用いられているインジウムはすでに製品化されたもののなかに、世界全体の現有埋蔵量の約61%が眠っているといわれています。
貴重資源が多く使われている製品は、まさに内部で宝が眠っているような状態といえるでしょう。
取り出せば資源として再活用できるため
スマホの内部には多種多様かつ貴重な金属が多く使われていることから、山に例えられています。
また、使用されている内部の金属は取り出すことができれば、資源として再活用することが可能です。こうした貴重な資源の再活用という観点からも、スマホは宝が眠る山だとされているのです。
日本はそもそも資源の量が少なく、ものによっては地中に埋まっている資源量よりも、製品内部に存在する資源量のほうが多い可能性もあります。
こうした貴重な金属類が用いられている家電製品・精密機器などは「都市鉱山」とも呼ばれています。鉱山を採掘するように製品内部から資源を取り出して精錬できれば、再び活用することが可能です。金属が使われている機器は、掘り起こす前の宝が埋まった山ともいえるでしょう。
都市鉱山とは?|スマホが“宝の山”と言われる理由
都市鉱山とは、都市に存在する使用済み製品(電子機器・小型家電など)を、鉱山に見立てて資源回収を考える概念です。
スマホは小さいのに、機能が高度で部品点数が多く、希少金属が多様に使われています。
そのため、スマホは都市鉱山の象徴として語られることが多いのです。
ただし、「都市鉱山=放っておけば資源が生まれる」という意味ではありません。
本当に価値を生むためには、回収率を上げ、適切な工程でリサイクルに回す必要があります。
つまり、資源としての価値は、回収ルートと仕組みづくり次第で大きく変わります。
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レアメタルとレアアースの違い|似ているようで別物
レアメタルとレアアースは、どちらも「希少で価値の高い金属」というイメージを持たれがちですが、実際には意味も範囲も異なります。
この違いを理解することで、スマホに含まれる資源の価値や重要性がよりはっきり見えてきます。
レアメタルとは何か
レアメタルとは、「産業にとって重要でありながら、供給が不安定になりやすい金属」の総称です。
必ずしも地球上に極端に少ないわけではなく、「採掘や精製が難しい」「特定の国に産地が偏っている」「代替材料が見つかりにくい」といった理由で、戦略的に重要視されている金属が含まれます。
たとえばスマートフォンや電子機器で使われる代表的なレアメタルには、コバルト、タンタル、タングステン、ニッケル、インジウムなどがあります。
コバルトはリチウムイオン電池の性能と寿命に大きく関わり、タンタルは小型で高性能なコンデンサを作るために不可欠です。
インジウムはディスプレイやタッチパネルの透明電極材料として使われることがあります。
これらはすべて、現代の電子機器を成り立たせるために欠かせない金属です。
レアアースとは何か
一方、レアアースはレアメタルの中でも「特定の元素グループ」を指す言葉です。
周期表の中でランタノイド系列を中心とした希土類元素(ネオジム、ジスプロシウム、テルビウム、ユウロピウムなど)が該当します。
これらの元素は、磁気的・光学的・電気的に非常に特徴的な性質を持ち、ハイテク産業で重要な役割を果たします。
スマートフォンでは、レアアースは主にスピーカーや振動モーターなどに使われる強力な磁石の材料として利用されます。
ネオジム磁石は小さくても非常に強い磁力を持つため、スマホの薄型化と高音質・高振動性能の両立を可能にしています。
また、ディスプレイの発色や光学部品の性能を高める材料としてレアアースが使われる場合もあります。
なぜ区別が重要なのか
レアメタルとレアアースはまとめて語られることが多いものの、供給構造や用途は大きく異なります。
コバルトやニッケルのようなレアメタルは電池や構造材料として使われ、EVやエネルギー分野の拡大とともに需要が伸びています。
一方でレアアースは磁石や発光材料など「機能材料」としての役割が強く、モーターや精密電子機器の性能を左右します。
スマートフォンは、この両方を同時に大量に使う非常に特殊な製品です。
電池にはレアメタル、スピーカーやモーターにはレアアース、回路や表示部には貴金属や特殊金属が組み合わされており、1台の中に多種多様な希少資源が集約されています。
スマホにおける意味
この違いを理解すると、なぜスマホが「資源の宝庫」と呼ばれるのかが見えてきます。
単に金属が入っているだけではなく、現代の産業やエネルギー技術に不可欠なレアメタルと、高性能な機能を支えるレアアースの両方が一つの製品に詰め込まれているからです。
使い終えたスマホを正しく回収し、リサイクルにつなげることは、これらの貴重な資源を再び社会で活用するための重要な第一歩になります。
スマホに含まれる金属|どこに何が使われる?
スマホの内部は、ガラス・樹脂・金属・接着剤・セラミックなどが複雑に組み合わさっています。
金属は「目に見える外装」だけでなく、基板やチップ、微細な端子・配線に多く使われています。
部品別:含まれる金属の例
- 基板・コネクタ・端子:金、銀、銅、パラジウム、スズ など
- 半導体・微細部品:タンタル、タングステン、ニッケル など
- バッテリー:リチウム、コバルト、ニッケル、マンガン など(機種・世代で構成は異なる)
- ディスプレイ/タッチパネル周辺:インジウム(ITO材料などに関与する場合がある)
- スピーカー/振動モーター:ネオジム、ジスプロシウム(レアアース磁石に関与)
重要なのは、スマホにレアメタルやレアアースが入っているからといって、個人が簡単に分離して取り出せるわけではない点です。
金属はミクロン単位の構造に組み込まれており、さらに複合材料として結合しているため、回収・選別・精錬といった産業的な工程が必要になります。
なぜ今「スマホのレアメタル」が注目されるのか|背景は3つある
スマートフォンに含まれるレアメタルが改めて注目されている背景には、単なるガジェットの話を超えた、世界的な資源・産業・エネルギーの変化があります。
かつてはスマホの材料として意識されることが少なかった金属も、いまや電気自動車、再生可能エネルギー、AIやデータセンターといった分野の急成長によって、
社会全体のインフラを支える「戦略資源」として位置づけられるようになっています。
この変化によって、レアメタルの安定供給はメーカーや国にとって大きな課題となりました。
新たに鉱山を開発するには時間もコストもかかり、環境負荷も無視できません。
その一方で、すでに市場に流通し、家庭や企業に眠っているスマートフォンの中には、再利用可能なレアメタルが大量に存在しています。
こうした「すでに社会に存在する資源」をどう活用するかが、現実的な解決策として重要視されているのです。
つまり、スマホに含まれるレアメタルが注目されるようになったのは、端末の価値が上がったからではなく、世界の産業構造そのものが変化し、限られた資源をいかに効率よく循環させるかが問われる時代になったからだと言えます。
需要が増える分野が一気に広がった(スマホだけの話ではない)
レアメタルやレアアースは、スマホだけでなく、EVのモーター、発電設備、半導体製造、通信インフラなどでも使われます。
つまり、世界中でデジタル化・脱炭素化が進むほど、希少資源の需要は増えます。
その結果、価格変動が起きやすくなり、供給不安が表面化しやすくなります。
供給が特定地域に偏りやすい(地政学リスク)
重要鉱物の多くは、採掘地域や精製能力が偏りやすい特徴があります。
そのため、国際情勢の変化、政策変更、物流の混乱などがあると「欲しいのに手に入らない」という状況が起きやすくなります。
こうした供給リスクを下げる方策として、国内循環(リサイクル)への関心が高まっています。
採掘の環境負荷が大きい(新しく掘るほどコストが増える)
新規採掘は、土地改変、水資源への影響、エネルギー使用、CO2排出など、環境負荷が大きくなりやすい側面があります。
一方で、すでに社会に存在している製品から回収できれば、資源の利用効率を高めることができます。
これが「都市鉱山」という考え方が広がる理由です。
レアアースがスマホに必要な理由|小型でもパワフルを支える素材
レアアースは「希土類」と呼ばれ、名前の響きから“本当にレアなの?”と思われがちですが、問題は存在量だけでなく「高純度で取り出す難しさ」「精製プロセス」「供給網の偏り」にあります。
スマホにおけるレアアースは、とくに小型部品で高い性能を出すために重要です。
スピーカー・振動モーターで強力磁石が活躍
スマホの薄型化が進んでも、音や振動の体感が弱くならないのは、磁石や部品設計の工夫があるからです。
ネオジム磁石などの高性能磁石には、レアアースが関与します。
こうした材料が、コンパクトな端末での“体験品質”を支えています。
ディスプレイや光学系での利用
レアアースは発光材料などにも関わるため、ディスプレイ・光学系の話題で登場することがあります。
もちろん、端末ごとに材料構成は異なり、すべての機種に同じ形で含まれるわけではありません。
レアアースは、こうしたハイテク機器の性能を根本から支える素材として使われています。
小型でありながら高い出力や精度が求められるスマートフォンでは、磁石や光学部品などの分野でレアアースの特性が活かされており、端末の使い心地や品質を陰で支える重要な役割を担っています。
スマホのレアメタル・レアアースを活用するために必要なこと
スマートフォンの中に含まれるレアメタルやレアアースは、ただ存在しているだけでは社会の役に立ちません。
それらが再び資源として活かされるためには、「回収」「安全」「技術」「制度」という複数の要素が連動して機能する必要があります。
ここでは、実際に重要となるポイントを整理します。
回収されることがすべての出発点になる
どれほど価値のある金属がスマホに含まれていても、回収されなければ資源として再利用することはできません。
家庭やオフィスに使われなくなった端末が眠ったままになれば、その中のレアメタルやレアアースも同時に使われないまま放置されることになります。
スマホを廃棄する際は、スマホのレアメタルを再資源化している処分業者などの適切な回収ルートに乗せることこそが、資源循環の最初の一歩です。
個人情報と資源回収を両立させる仕組み
多くの人がスマホの処分をためらう理由の一つが、個人情報への不安です。
写真、連絡先、アプリのログイン情報などが残ったままでは、安心して手放すことができません。
そのため、データ消去やアカウント解除を含めた明確な手順と、それを支える回収サービスの信頼性が重要になります。
この安心感があってはじめて、多くの端末が資源循環に回されるようになります。
バッテリーの安全性を前提にした取り扱い
スマートフォンにはリチウムイオン電池が内蔵されており、誤った扱いをすると発熱や発火のリスクがあります。
資源を取り出したいからといって個人で分解することは非常に危険で、かえって事故や環境汚染につながる可能性があります。
安全を確保した上で回収・処理される仕組みがあってこそ、レアメタルやレアアースは適切に活用できます。
リサイクル技術と処理インフラの充実
スマホに含まれるレアメタルやレアアースは、微量かつ複雑な形で組み込まれています。
それらを効率よく取り出すには、高度な破砕・選別・精錬技術と、それを支えるリサイクル施設が不可欠です。
回収された端末の量が増えるほど、こうした設備への投資や技術開発も進み、より多くの資源が回収できる好循環が生まれます。
社会全体で資源循環を支える仕組み
レアメタルやレアアースの活用は、個人の努力だけでは完結しません。
自治体の回収制度、企業のリサイクル義務、製品設計の工夫などが組み合わさることで、はじめて安定した資源循環が実現します。
スマホは日常生活に深く入り込んだ製品だからこそ、社会全体で支える仕組みが整えば、非常に大きな資源効果を生み出します。
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使わなくなったスマホの放置は危険
スマホは定期的に買い替える人も多くみられます。その際、使用しなくなったスマホを放置しておくことは危険です。なぜスマホの放置は危険なのか、その理由について見ていきましょう。
個人情報の漏洩
スマホを買い替えたあと、もう使わなくなる端末でも「とりあえず手元に残しておこう」とそのまま自宅保管する人がたくさんいます。その際、スマホ内部の情報は残したままの状態で放置してしまいがちです。
しかし、このようなスマホの放置は、個人情報の漏えいを招くリスクがあるのです。スマホの充電をしなければ「中身が確認できないから心配ない」と考える人も少なくありません。
逆にいえば、そのスマホは充電さえ済めば中身を簡単に確認できる状態です。悪意のある人に目をつけられた場合、そのスマホ内部の情報を盗み見られてしまうおそれがあります。
それに、使用しなくなったスマホを引き出しなどにしまっておくと、毎日状態を確認することもなくなるでしょう。この場合、万が一スマホが盗まれた場合にも気付くのが遅れてしまうので注意が必要です。
また、スマホは初期化したりゴミ箱を空にしたりするだけでは、完全にデータを消去することはできません。専用のソフトなどを使えば、あとでデータを復元して取り出すことができてしまいます。
このような理由から、スマホは個人情報が漏えいしやすい傾向にあります。使用しないスマホを放置することは避け、データ削除を徹底するようにしましょう。
電池パックが発火
スマホに内蔵されているリチウムイオン電池は、小さいながらも大容量で高出力なものです。スマホを高温多湿の状態で保管したり、何らかの衝撃を加えたりした場合に、発火するおそれがあります。
特に発火の原因となりやすいのが、使わないスマホを室内で保管している場合です。日当たりなどの要因で室内が高温になった場合、発火する可能性があるでしょう。
さらに、スマホ内部に水が入ってしまい、発火するケースもみられます。大量の水に浸からなくても、結露などによって水分が侵入することもあるため注意しましょう。
それ以外にも、ほかのものと一緒にスマホを引き出しに詰め込んでいる場合にも気を付ける必要があります。長時間圧力がかかるとスマホ本体が変形し、電池に力が加わって発火してしまう原因になり得るのです。
使用しないスマホの発火は見えない場所で起こるケースが多いため、保管には細心の注意を払いましょう。
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レアメタル・レアアースをムダにしないための考え方|長く使うという選択
レアメタルやレアアースの話題はリサイクルに目が向きがちですが、実は「一つのスマホをできるだけ長く使う」こと自体が、資源の消費を抑える非常に効果的な方法でもあります。
スマートフォンを1台製造するためには、金属資源の採掘から精製、部品製造、組み立て、輸送まで多くの工程が必要で、その過程で大量のエネルギーと資源が使われています。
そのため、同じ端末を1年でも長く使うことができれば、新しい端末を作るために必要なレアメタルやレアアースの消費を直接的に減らすことにつながります。
修理や部品交換によって使い続けるという選択は、環境負荷を下げるだけでなく、希少な資源を未来に残すための重要な行動でもあります。
長く使うためにできること
スマホを長く使うには、例えば、以下のようなことが挙げられます。
- 電池劣化が進む前にバッテリー交換を検討する
- 容量不足はクラウド整理や不要アプリ削除で軽減できる場合がある
- 落下・圧迫を減らすためにケースや保護フィルムを適切に使う
- 壊れたり故障してもすぐに買い替えるのではなく修理に出す
ただし、無理に延命し続けるよりも、状態が悪い端末は安全面を優先して回収へ回すのが現実的です。
「長く使う」「安全に回収へ」の両輪が、レアメタル・レアアースの活用につながります。
スマホのレアメタルとレアアースで知っておきたい現実|回収量が未来を左右する
スマートフォンの中には、レアメタルやレアアースといった貴重な資源が含まれています。
しかし、それらが本当に社会で役立つ資源になるかどうかは、端末がどれだけ回収されるかによって大きく変わります。
1台あたりの含有量はわずかでも、多くの端末が集まれば、新しい製品を作るための重要な原料になります。
少量でも、集まれば大きな資源になる
スマホ1台に含まれるレアメタルやレアアースの量はごくわずかですが、数百万台、数千万台と集まれば、その合計は無視できない規模になります。
これが都市鉱山と呼ばれる理由であり、社会全体で回収を進める価値があるのです。
回収されなければ資源は眠ったままになる
使い終えたスマホが家庭の引き出しに保管されたままだと、中に含まれる金属資源は活用されることなく眠り続けます。
不適切に捨てられた場合には、環境への負担や安全リスクにつながることもあります。
回収に出すことで初めて、資源は次の工程へ進むことができます。
回収量がリサイクルの質と量を左右する
回収される端末の量が増えるほど、リサイクル設備や技術への投資が進み、より多くのレアメタルやレアアースを効率よく取り出せるようになります。
回収量とリサイクルの質は密接に関係しており、どちらか一方だけでは成り立ちません。
一人ひとりの行動が未来の資源を守る
スマホを回収に出すという日常の行動は、小さなことのように見えても、資源循環の仕組みを支える重要な要素です。
多くの人が正しく回収に参加することで、レアメタルやレアアースは次の世代の製品へとつながっていきます。
よくある疑問|スマホのレアメタルとレアアースに関するQ&A
Q. スマホには本当にレアメタルが入っているのですか?
はい。スマートフォンの内部には、コバルト、ニッケル、タンタル、タングステン、インジウム、金、銀など、産業上重要なレアメタルや貴金属が多数使われています。
これらは電池、電子回路、ディスプレイ、微細部品などの性能と信頼性を支えるために不可欠な材料です。
Q. レアアースはどこに使われていますか?
レアアースは主にスピーカーや振動モーターなどの磁石材料として使われることが多く、小型で強力な磁力を実現するためにネオジムやジスプロシウムなどが関与しています。
これにより、スマホは薄く軽くても十分な音量や振動性能を持つことができます。
Q. これだけ価値があるなら、自分で取り出したほうが得なのでは?
一見するとそう思えるかもしれませんが、実際にはほとんど意味がありません。
スマホの中のレアメタルやレアアースは極めて微量で、しかも複合材料として基板や部品に組み込まれています。
個人が分解して取り出せるような形では存在せず、専門の設備と化学処理を経なければ回収できません。
Q. 分解するとどんな危険がありますか?
スマートフォンにはリチウムイオン電池が内蔵されており、誤って穴を開けたり圧力をかけたりすると発熱・発煙・発火につながる恐れがあります。
また、基板や部品を壊してしまうと、リサイクル工程でも資源回収の効率が下がる場合があります。
安全と資源活用の両面から、個人での分解はおすすめできません。
Q. 壊れているスマホでもレアメタルとして価値はありますか?
はい。画面が割れている、電源が入らないといった状態でも、内部の金属材料そのものは変わりません。
リユースが難しい場合でも、リサイクル工程を通じてレアメタルや貴金属として回収される可能性があります。
Q. スマホを回収に出すことで、本当に資源は再利用されるのですか?
回収されたスマホは、破砕・選別・精錬といった工程を経て金属資源として分離されます。
すべてが回収できるわけではありませんが、金・銀・銅・一部のレアメタルなどは、新しい電子部品や工業材料として再利用されます。
回収に出すことが、資源循環への確実な一歩になります。
Q. スマホを資源として活かすために個人ができる最も重要なことは何ですか?
最も重要なのは、使い終えたスマホを放置せず、正しい回収ルートに出すことです。
家庭に眠らせたままでは、レアメタルもレアアースも社会で活用されません。
安全にデータを消去し、回収に出すことで、スマホは再び価値ある資源として循環します。
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資源を取り出す前に確実な情報消去を
今やスマホは1人1台持つことが当たり前になりつつあり、多くの人にとって日常生活を送るうえで欠かせないツールとなっています。
そのスマホ内には地球上に限られた量しかない、貴重なレアメタルや貴金属などが使われています。
ですから、機種変更などで使わなくなったスマホはそのまま保管するのではなく、回収などに出し貴重な資源を有効活用することが大切です。
現状として日本でのスマホ回収率は低く、とあるデータによると17%程度ともいわれています。
この回収率を伸ばすことが、地球環境を守るためにも重要になるでしょう。
とはいえ、スマホ内部には数多くの個人情報があり、回収に出すことが不安という人も少なくありません。
スマホを初期化したりゴミ箱を空にしたりしても、情報を取り出すことは可能です。
情報漏えいのリスクを避けるためにも、回収の前に確実に情報を消去しておくことが重要になります。
こうした情報漏えいのリスクを避け、安全にスマホを処分するための方法としておすすめなのが「スマホ処分ザウルス」の利用です。
ザウルスではバッテリーを外してからスマホ端末を丸ごとシュレッダーにかけるという廃棄処分方法をおこなっています。
総務省が推奨している物理破壊によるデータ消去方法によって、個人情報漏えいを効果的に防ぐことが可能です。
粉砕後はデータ消去証明書も発行されるため、安心して利用できます。資源を取り出す前に、物理破壊による確実な情報消去を行いましょう。
スマホを粉砕してデータ消去・再資源化する【スマホ処分ZAURUS】
個人ができる行動|スマホを資源に戻すまでの現実的な流れ
使い終えたスマートフォンを、ただ捨てるのではなく資源として社会に戻すためには、いくつかの大切なステップがあります。難しい専門知識は必要ありませんが、
安全と個人情報の保護を意識しながら進めることで、誰でも無理なく資源循環に参加できます。
ここでは、その基本的な流れをわかりやすく整理します。
必要なデータを整理し、残すものを決める
最初に行うべきことは、「何を残し、何を手放すか」を整理することです。
写真や動画、連絡先、アプリの情報など、すべてを保存する必要はありません。
本当に必要なデータだけを選び、クラウドやパソコンに保存することで、安心して端末を手放せる状態を作ることができます。
アカウントの紐づけを解除する
スマートフォンは、Apple IDやGoogleアカウントなどと強く結びついています。
端末を初期化する前に、これらのアカウントからログアウトし、端末との紐づけを解除しておくことが重要です。
この作業を行うことで、次の処理工程でも端末がスムーズに扱えるようになります。
SIMカードやメモリーカードを取り外す
SIMカードやSDカードには、電話番号やデータが残っている場合があります。
本体を初期化しても、これらのカードに保存された情報は消えないため、必ず取り外してから保管または処分するようにしましょう。
端末を初期化し、出荷時の状態に戻す
端末の初期化を行うことで、本体に保存されていたデータは削除されます。
この作業によって、スマホは次の利用やリサイクル工程に進める状態になります。
初期化の方法は機種によって異なりますが、設定メニューから簡単に実行できます。
正規の回収ルートに出す
最後に、スマホを自治体の回収ボックスや認定された回収サービス、スマホ物理破壊処分業者など、信頼できるルートに出します。
個人で分解したり、バッテリーを取り外したりする必要はありません。
安全に回収・処分されることで、スマホに含まれるレアメタルは、専門の施設で適切に資源として再利用されます。
スマホのレアメタルとレアアースをどう活かすか
スマートフォンに含まれるレアメタルやレアアースは、単なる材料ではなく、現代のエネルギー、通信、デジタル社会を支える基盤となる資源です。
それらは私たちの暮らしの利便性だけでなく、産業や環境、将来世代の資源利用にも深く関わっています。
こうした貴重な資源を活かすためには、使い終えた端末を正しく回収に出し、安全にリサイクルや再利用の工程へつなぐことが欠かせません。
一人ひとりが日常の中でできる行動が積み重なることで、スマホは単なる消耗品ではなく、循環する資源として社会の中で生かされ続けます。
ZAURUSで、スマホ内のレアメタルを有効活用させよう
スマホ処分ZAURUSでは、安全にバッテリーを取り外した後、スマホを物理破壊し、
- バッテリーからはレアメタルのCo(コバルト)とNi(ニッケル)
- 破砕物からはレアメタルのPd(パラジウム)Cu(銅)等
を回収することで、資源枯渇問題に対応する再資源化(サーキュラーエコノミー)しています。
限られた資源を有効活用するためにも、物理破壊で情報を消去したうえでスマホを回収に出しましょう。
スマホ処分ZAURUSは循環経済(サーキュラーエコノミー)を目指しています






